4年ぶりに北海道のかつての炭鉱町・夕張を訪れた。 財政破綻ですっかり有名になってしまった夕張の街は、4年前と同じように人の気配がほとんどなかった。
ネオンが点かない酒場や飲食店は物悲しい。 入口にさがっている<CLOSE>の札 は、営業時間前だからでも定休日だからでもない。 もしかしたら、いや、おそらく確実に永遠の<CLOSE>なのだ。
それでも、今回は行けなかったが、4年前に初めて訪れて、大好きになってしまった居酒屋「俺家(おれんち)」は、元気に営業を続けていると聞いたのは嬉しかった。
しかし、よそ者の素人目には、昼間も夜も人通りのない街のどこに、「俺家」へ行く客が住んでいるのか不思議だ。 とにかく人がいないのだ。
夕張市ホームページによれば、1960年に116,775人だった人口は、4年前2012年に訪れたとき、既に11分の1の10,471人に減少していた。 そして今回2016年、さらに減って、ついに1万人を切り9025人になっていた。
2011年には、11校の小中学校が小学校1、中学校1に統合され、廃止になって子どもたちの声が聞こえない校舎のたたずまいが哀れを誘う。
どうすればいいのだろう。 人口減少が進む日本全体の未来図かもしれない。 夕張だけの問題ではないのはわかる。 だが、夕張の凍てついた通りに佇むと頭の中が真っ白になる。