2009年5月8日金曜日

”黄金週間”


 純朴な都会人を狡賢い田舎者が騙して金儲けに精を出す”黄金週間”が今年も終わった。

 のどかな5月の田園地帯の街道筋には、「農産物直売所」のノボリがはためき、地元農家の新鮮な収穫物が売られている。だが、「直売所」と名乗るにもかかわらず、都会のスーパーと同じで日本中の生産物もそこでは売られている。

 泥の付いたジャガイモを直売所で見れば、産地表示をチェックしないかぎり、誰だって、そこいらへんの畑で獲れたと信じてしまう。

 でも、この程度なら、まだ可愛げがあるかな?

 落花生で有名な千葉県内の「道の駅」では、堂々と格安の中国産落花生が売られているし、ブドウで有名な山梨県内の中央高速SAでは、チリ産の干しブドウが「巨峰の里」の名で売られている。

 日本人が大好きなブドウ「巨峰」は、ウィキペディアによれば、福岡県で生まれ静岡県で栽培が開始され、山梨は最大産地になっていたが、現在のトップは長野県だそうだ。

 だとすれば、チリ産干しブドウを「巨峰の里」のネーミングで山梨県内で売ることは、二重三重に仕掛けられた騙しのトラップだ。

 都会人は好むと好まざるにかかわらず、賢い消費者になるように教育されている。それでも、”黄金週間”中に、1000円の割引高速料金につられて遠出し、田舎者の巧みな罠に引っ掛かった人数は膨大な数に上るだろう。

 これも、「1000円割引」の経済効果の内訳に当然含まれているのだろう。

1 件のコメント:

ほうじ茶 さんのコメント...

こんにちは。ブログ見に来ましたよ。チュニジアの違った面を知ることができました。気象予報士の話ももっともだと思います。次のコラムも楽しみにしていますね(あ)