2013年11月2日土曜日
石川県土産の北海道産蕎麦を東京で食べる旅
2009年5月8日、ゴールデンウイーク直後に、こんなブログを掲載していた。 以下はその一部。
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純朴な都会人を狡賢い田舎者が騙して金儲けに精を出す”黄金週間”が今年も終わった のどかな5月の田園地帯の街道筋には、「農産物直売所」のノボリがはためき、地元農家の新鮮な収穫物が売られている。だが、「直売所」と名乗るにもかかわらず、都会のスーパーと同じで日本中の生産物もそこでは売られている。
泥の付いたジャガイモを直売所で見れば、産地表示をチェックしないかぎり、誰だって、そこいらへんの畑で獲れたと信じてしまう。でも、この程度なら、まだ可愛げがあるかな?
落花生で有名な千葉県内の「道の駅」では、堂々と格安の中国産落花生が売られているし、ブドウで有名な山梨県内の中央高速SAでは、チリ産の干しブドウが「巨峰の里」の名で売られている。
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そう、わかっているのに、また、狡賢い田舎者に騙される純朴な都会人になってしまった。
10月初めに石川県の金沢へ遊びに行った。 歴史を感じさせる雰囲気、美味い酒と肴に会話が楽しい金沢人。 楽しい旅だった。 それから1か月。 みやげに買った蕎麦を茹でて食べた。
有名な一向一揆が最初に起きたという石川県白山市の里にレンタカーで行って、地元の「道の駅」で買ったものだった。 袋の表には、「<加賀の国> 霊峰白山 国内産そば粉使用 山麓そば」と書いてある。
味はまあまあ、普通の乾麺の味だった。 だから、200g(2人前)に420円も払ったのは、ちょっと高かったかな、と思った。 それで、蕎麦をすすりながら、何気なく袋を裏返して貼ってある内容説明の小さな文字を読んでみて、また騙されたのに気が付いた。
原産地は「国産」となっていたが、「製麺地 北海道」となっていた。 白山市は、まるで地元産であるかのような包装をしている小賢しい販売者の住所が存在しているだけだった。 その名前もいかがわしい。 自分で打った蕎麦を売っているわけでもないのに、「そば工房 おきな」などと名乗っている。
金沢くんだりまで飛行機で行って、北海道産の蕎麦を高い値段で買わされ、東京に持って帰って食う。 結局、これが楽しい旅の結末になってしまった。 素晴らしい「お・も・て・な・し」ではないか。 ナイーブになりすぎると、この国の旅は楽しむことができないのは、わかっていたのだが。
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