2012年12月12日水曜日
日本人が知らない殺人台風
今年2012年は台風の当たり年というが、日本にやって来なかった台風24号を知っている人は少ないだろう。 日本でほとんど報道されなかったからだ。 だが、とてつもない記録的キラー台風だった。
12月4日、フィリピンのミンダナオ島を襲い、11日付けAFP通信によると、同日時点で、死者714人、行方不明890人。 昨年2011年フィリピン最悪1200人の犠牲者を出した21号の被害を超えるかもしれない。 全壊した家屋は11万5000戸、避難所には今も11万6,000人が滞在している。 不明者890人の中には、ミンダナオから出港したマグロ遠洋漁業船の313人も含まれている。 フィリピン大統領府は恒例のクリスマス・パーティを今年は中止すると発表した。
台風には、国際的にはアジア太平洋諸国の言語による名前が付けられる。 台風24号は「ボーファ」、カンボジア語で「花」という意味だ。
日本のマスコミに染み付いた悪弊は、アジアなど途上国の人間の命を軽んじることだ。 バングラデシュでモンスーンのために何千人が死のうが、日本では何も報じられない。 その一方、米国のハリケーン被害は克明に伝えられる。
機敏に反応するNGOを除けば、フィリピンへ日本から不明者捜索や物資の支援が向かったという話も聞かない。
日本人は、日本を直撃したり、接近する台風には注目するが、日本から遠ざかっていくと、とたんに忘れてしまう。 だが、そういった危険な台風はどこへ行くのだ。 消えてしまうわけではない。 周辺の朝鮮半島や中国大陸へ向かい、深刻な被害をもたらす。 だが、自分たちが安全なら、もうどうでもいいのだ。 天気予報も、台風が日本から去れば予報を停止する。
英語がわからなくても、天気予報くらいはCNNでも見よう。 地球規模の天気図を表示してくれるからだ。 日本を去った台風の行き先をちゃんと示してくれる。
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