開店前のパチンコ屋の行列は、いつもより短かった。
スーパーマーケットは朝から大混雑で、最初の石油ショック以来おなじみになったトイレット・ペーパーの買いだめが始まっていた。
土曜日の朝いつも混雑しているジョギング・コースは、人の姿がまばらだった。
草野球のグラウンドにも人の姿はなかった。
ゴルフ練習場もがらがらだった。
東京都内は、巨大地震の被害を直接受けたわけではないが、明らかに街の雰囲気はいつもと異なる。 春の到来を予感させる晴れた空と温かい空気。 だが、何かが重苦しく人々の上にのしかかる。
東北地方の人々を襲った悲劇が東京にやって来なかったのは、単なる偶然だとみんなが感じているからだ。 次は、われわれの番かもしれない。
そして、それは、落ち目の日本へのとどめの一撃になるのか。
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